震災から10年、被災地の今を耕平さんと語る

2021/3/8(月)

小春日和の宮城からこんにちは。まゆまゆです♪さて、同じ宮城県で活動されている千葉耕平さんの「震災から10年、被災地の今をかたる」に参加してきたので、その様子をご紹介したいと思います。


現在宮城県在住ですが、2011年の今頃は東京にいました。地震発生当時は、ある出版物の納期が迫り、インドと国際電話をしている時で、いきなり大きな揺れを感じ、相手の方がどうしました!?といって、中断せざるを得ない状況でした。東京にいても大きな揺れを感じ、直後に見たニュースで、故郷の宮城の中でも、私がなじみのあるのは仙台より南側のエリアなのですが、その中でも被害の大きかった名取市、昔よく行った仙台市若林区の荒浜エリア、親戚がいる山元町や亘理方面、見慣れた仙台空港の風景など、津波や濁流にのみ込まれている映像を見て、血の気を引いたのを覚えています。状況が分からないまま、両親や友達、知人に連絡が取れるまでは生きている心地がしませんでした。


その後、ご縁があって震災支援に一部関わる仕事に就くわけですが、自分の中で感じていたどこか外側にいる感覚。

どれだけ寄り添う気持ちがあっても、正直当事者しかわからないことがあるというのを感じています。


だからこそ、どうしていいのか、聞いてもいろいろ思い出させてしまうのではないか・・・

そう思うと、何も言葉がでてこなくなってしまう感覚がありました。


そんな中、また宮城に戻り、10年目を迎える宮城では連日色々なニュースや追体験をしています。

改めて何が起きたのか、その時の色々な人のストーリー、そしてこれから・・・何ができるか分からないけれど、「知る」ということもまた1つなのだと感じました。


当日の様子や、それぞれがどのようにあの日感じていたか・・・

そんなことを知りたくて、耕平さんのやっている体験に参加しました。












当時と今を知る

東松島市は地域の60%以上が浸水し、1000人を超える犠牲者が出たエリアでした。

耕平さんが活動されている宮戸島というエリアの説明や、震災直後のニュースでよく名前を聞き、今は震災以降となった野蒜駅など、地図で示しながら色々と説明してくださいました。


そういえば、宮城県は、以前から海側ではなくても、必ず学校での防災訓練をやっています。私も毎年やっていたなぁという記憶がありました。

おさない、かけない、しゃべらない、頭文字を取って、「お・か・し」という標語が教室に貼ってあったりします。


防災の意識が高いエリアで昔ながらの言い伝えに従って助かった地域、言われた通りの避難場所に避難してまさか津波が来るとは思わなかったにもかかわらず、予想を超える大きな津波で被災したケースもあり、本当に改めて今回の震災は前代未聞の状態だったのだなと思いました。


また、実はなかなか当事者の人に聞けなかったことがあったのです。

やっぱり、その、そういうエリアでは・・・出るのでしょうか・・・。


私も被災地には直後も行きまし、時間がたってから何度か行っています。

私は自信は実際に見えたりはしないのですが・・・笑 場所によっては、悲しさをすごく感じる瞬間があったり、そわそわする感覚があったりしました。

先日いった名取市の閖上のエリアも気のせいだったかもしれませんが、風の音が悲しく聞こえたり・・・


週末の震災の特別ドラマで草彅剛さん主演で「ペペロンチーノ」というドラマがあって、それを見て涙があふれてしまったのですが、その中にも確かに「存在を感じる」ような描写があったので気になっていたのです。ややするとオカルト的に取り扱われそうなのですが、悲しみや実際にそういう体験をした方をまとめたりも聞いたことがあったので、実際にはどうなのか気になっていたし、夢でもいいから会いたい気持ちもあるのではと思ったり。


何度か別の体験でご一緒したことがある耕平さんだったので、そんな話も率直にお伺いしてみました。


当時を知る人の口から、今のことも語ってもらうことで、改めて10年の月日が流れたことを感じることができました。

コロナで現地にいくことができなくても、オンラインを通じて耕平さんのお話を聴く中で、現地の10年前と今を知ることができると思います。







人それぞれのストーリーがある


耕平さんは当時高校生だったということで、被災した時の状況も語ってくれました。

その時いた場所や状況によって、本当に人それぞれのストーリーがあります。


例えば、私の実家は宮城ですが、山側だったので津波による被害はありませんでした。

両親も当時仕事場に、そして母親は秋田に帰省していました。


ライフラインの復旧まで1か月程度、古い家がある町内ではどちらかという家が壊れたりということが多かったようです。

私も宮城出身という話をすると、大丈夫でしたか?と聞かれるのですが、何と答えていいのか、言葉に詰まることがあります。

東北、宮城、被災地。ひとまとめにしたイメージではなく、本当に1人1人がその時をどう生きていたかストーリーがある気がするのです。


もちろん、当時被災エリアにいない人も、あの日色々な思いを抱えたと思います。

被災地だけではなく、それも踏まえての、みんなの10年なのかと思うのです。


耕平さんも当時ご家族と離れた場所にいらっしゃったとのことで、地震直後の様子などをクイズ形式で話してくださいました。

そんなオチが!?という衝撃なストーリーでした!!(内容的には、笑えな・・・ほんとうに。けっこう当人にはショッキングな内容だったりします・・・)


気になる方は、ぜひ耕平さんの体験で聴いてみてくださいね。








もし当事者なら?リーダーシップを見つめなおす機会


もし当事者だったら、どうしたでしょうか?


震災特番で見た内容に、何が生と死を分けたのか、当事者のヒアリングを通じて避難行動を分析するという番組を見ました。

分析の結果、逃げろ!といったり、誘導した1人の言動が意外にも多くの人の影響を与えて、時には数百人の行動に影響したという結果が出たそうです。


先日の震度6の地震の際、揺れが強かった間、どうしていいか分からず、頭がパニックになりました。

逃げる場合にも何を持っていったらいいのか・・・そしてしばらくの間気持ちも落ち着きませんでした。余震の度にびくっとしました。

10年前の当事者だったら・・・きっとパニック状態になったと思います。


それを考えると、10年前、さらに津波が来た状況で、本当に怖かったし、極限状態にあったのではないかと思います。


日々の生活や仕事でも。これが出来ていないと、非常時にはとてもそんな行動がとれないなと思いました。


・まずは自分の軸でしっかりと判断し、自分を守ること

・情報を適切に収集し、周囲に共有すること

・1人じゃできないことは人と協力して一緒に解決すること

・状況に応じて柔軟に判断していくこと


当たり前のことなんだけど、日々の生活やリーダーシップの発揮が結局、自然災害の緊急時にも活きてくるのではないかと思いました。


そういった意味でも、当時の様子を知っている耕平さんと色々な対話をしながら、改めて色々と気づくきっかけになりました。


ぜひ、改めて被災地の今を知りたい方は、耕平さんの体験に参加してみてくださいね。


震災から10年、被災地の今をかたる

https://tabica.jp/travels/30446



改めて・・・

今自分に何が出来るか考えてみたときに、3月はコロナ対策もしながらも、可能な限り、震災支援で関わった地域、昔からなじみのあった場所や当時親戚が住んでいた地域を巡る旅をしてみようと思います。

私自身は、被災した当時のことは語れないのですが、10年たった今、そして、日常に戻りつつある中で、ちょっとだけ「外側」の視点から、そこの土地にある素敵な風景や、グルメ、そして、大好きなカフェという心地よい空間を取り上げて、地域活性化を応援できたらと考えています。


それが今の自分なりにできることかなと思うのです。


「被災地」の今を肌で感じ、外にいる人にも興味も持ってもらったり、長続きする地域活性化の支援=楽しいと感じて訪れてもらったり、名産品を買ってもらったり・・・そんな橋渡しができたらなと思っています。


またTABICAの方でも、カフェ巡り体験の特別版や何らかの形で還元したいなと思っています。


▼音声配信のスタエフでもちょっとつぶやいてみました。

#57 あれから10年 被災地を巡る旅

https://stand.fm/episodes/6044d5362d51f4b86f2bd1c1


そして、3月11日、震災から10年目当日の夜は、オンラインスナック特別バージョンで、皆さんとお酒でも飲みながら10年を振り返れたらと思っています。


もちろん、こんな日だから大切な人と一緒に過ごすのもありだと思います!

でも、もしこんな日だからこそ、思うことを口に出して語ってみるのもあり!


それぞれの人が、それぞれの場所で過ごした10年。

今、何を感じ、思うのか、ゆるりと飲みながら語りませんか?


被災地にいても、どこにても・・・それぞれが色々なことを考えたあの日。

あの日どこにいて何をしたか、何を感じたか、人それぞれのストーリーがある気がします。


これからの未来のこと、他愛もない雑談ができる幸せを感じながら・・・

10年前や今の自分自身みんなで寄り添う時間にできたらと思います。


【3.11限定】10年を振り返りながらゆるりと語るオンラインスナック

https://tabica.jp/travels/21122


3月11日(木)21:00~


先週実施した企画やZoomの体験の開催報告などは別のノートで書きたいと思います。


それでは、また!


まゆまゆ

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