『夢の猫本屋ができるまで』Cat's Meow Booksで学べること

こんにちは！

この本なんだ！？面白すぎるだけでなく、読んでて元気になるし、わくわくする。夢中になって、たった2時間ちょっとで253ページ読み切っちゃった。

「本の雑誌」が選ぶ2018年度ベスト10を、片っ端から読むプロジェクトを始めたのは2018年末。あいにく、この本は、ベスト10外だが、私の2018年ベスト1になる。

この本は「猫が本屋を助け、本屋が猫を助けるお店」の開業にまつわるお話。企画段階・開業準備から、オープン、その後の進化まで、著者(井上理津子さん)による丁寧な取材で、その臨場感をたっぷり・どっぷり味わえる。

また、店主(安村正也さん)の人柄と努力が、次々と人的(実際には猫的も)ネットワークを広げていく。その結果、協力者が現れ、夢や願いが叶っていく。ここまで好きなこと、打ち込めることがあるのは、本当にうらやましい。

店内はこんな感じ(本の表紙から)

『夢の猫本屋ができるまで』Cat's Meow Booksで学べること

・書店業界の現状：厳しい書店業界、新書の調達方法、古本屋業界など興味深い話たくさん。このお店のように「本 ✕ 猫 ✕ カフェ/ビール」のような組み合わせ(掛け算)で、新たにユニークな本屋も増えている

・保護猫の活動

・アニマルコミュニケーター：犬や猫と会話できる人

・ビブリオバトル：みんなで本を紹介しあう知的書評合戦。店主はその世界のレジェンド

・パラレル・キャリア：両方の仕事(会社員と書店店主のように)が精神的にも互いに補完し合う働き方。どちらかが副業ではない

・行ってみたい書店：ありすぎ！この本屋さんを筆頭に、このお店の設立に貢献した「本屋 B&B」「6次元」、「本屋 ✕ ビール」の掛け算では「＠ワンダー」「ブーザンゴ」「コクテイル」「HANDS BOOKS」「Brown's Books & Cafe」「ROUTE BOOKS」「ふげん社」「神楽坂モノガタリ」などなど

・読んでみたい猫本：『空飛び猫』『ねことわたしと防災ハンドブック』。巻末にビブリオバトル・レジェンドの店主おすすめ猫本もある。

本の紹介がうまいので『これから猫を飼う人に伝えたい10のこと』『めがねこ』『猫の古典文学史』も追加しておく。

・クラウドファンディング：きちんとしたコンセプトと熱い想いとぶれない戦略があると賛同者も集まる！

・SNSの活用：ツイッターでの情報発信、フェイスブックをホームページとして活用

そう言えば、最近、読んだ『古本屋台』も「本 ✕ 屋台」の掛け算型書店だ！掛け算戦略、恐るべし！

『夢の猫本屋ができるまで』Cat's Meow Booksを読んで

子供の頃から本が好き・猫が好きなだけで、この夢の本屋が実現したのではないと思った。店主は、劇団経験あり、システムエンジニアや外資系企業勤務など会社員としての実績もある。多才。

ビブリオバトルで有名になる中、今後の人生をどう生きていきたいか、その「もやもや」から「具体的な夢」を特定できた。それを実行・実現するだけの能力や気力があり、本人の人柄や行動力と猫！が、次々と人のネットワークを広げていく。その結果、良い伴侶の協力にも恵まれ、夢が現実になった。

中野信子著『脳科学からみた祈り』によると、人や将来に対し配慮範囲が広い人は、良好な人間関係を形成し、その人的ネットワークから助けてくれる人が出てくる。その結果、夢が実現しやすくなるとある。店主の安村さんの場合、まさに、その事例の通りだと思う。

実際にその本屋さんを訪れてみた！

本棚の中を、猫店員が自由に歩き回れるように棚の仕切りに穴！

冒頭の写真は、猫コーナーで、座ってビールを飲む図。店員である猫はお休みタイム。外は寒いが、猫のために部屋はポカポカ。猫を起こしてはいけないので静かだ。そんな中、ボケっと座って、冷たい生ビールをくいっと飲む。この旨さと言ったらない。ちなみに、棚にある本はすべて猫関係の本。

ちなみに、私は犬のほうが好き。

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