秋の味覚といえば何を思い浮かべるでしょうか。栗やさつまいも、松茸など色々と思いつきますが海の幸であるさんまもまた秋に旬を迎える魚として有名です。そのさんまがなんと無料で振る舞われるイベントが東京の目黒で開催されるのをご存知でしょうか。
それが今年で22回目を迎える東京目黒さんま祭りです。
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古典落語「目黒のさんま」で知られている「さんまは目黒にかぎる」から影響されて企画されたお祭りで、目黒の良さ、さんまの良さを伝えるために毎年大盛況を呼んでいるお祭りなのです。
目黒さんま祭りにきました!内臓小骨までおいしくいただきました。(´ω`) pic.twitter.com/40TpssWmFZ
— まなえもん (@doramanami) September 20, 2015
また、毎年行われている落語会「目黒のさんま寄席」は入場無料とあって、多くの人で賑わい目黒のさんま祭り恒例の行事となっています。なぜこれほど、人気を誇るお祭りになったのでしょうか。
人気の秘密は、焼きたてのさんまを無料で味わえるから
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旬なさんまを味わうには、もちろん近所のスーパーや居酒屋に行けば食べられることでしょう。しかし、この目黒のさんま祭りではさんまの名産地から送られてきた脂ののったさんまを、無料で味わえることに価値があるのです。限定品や無料という言葉に魅力を感じる人種である日本人は、無意識に反応してしまうのかもしれません。また最近ではメディアの露出や、SNSの発達により認知度が高まり、結果として大行列ができるくらいの盛り上がりを見せているのです。
目黒さんま祭り、秋刀魚一匹食べるために朝6時から並ぶとかすごいですね。。秋刀魚食べたい。
— しろうのつぶやき (@k_sh1r0) September 7, 2015
目黒さんま祭りの行列が凄い。。。
— たけ (@take2022jp) September 20, 2015
夏休み最終日は目黒さんま祭りで締めくくり、めっちゃ並んだ pic.twitter.com/eUvrysV8sJ
— 荒井 貴裕 (@38taka_a) September 20, 2015
さんまのクオリティーが高い
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また目黒のさんま祭りで提供されるさんまは、一般家庭で食べるものとは全然違う味を楽しめるということで、そのさんまを一目お目にかかろうと大勢の人が殺到する理由もわかる気がしますね。
実はその背景には様々な人の協力があって成り立っているのです。まず提供されるさんまは岩手県宮古市産のさんまを使用しており、無料で毎年提供してもらっている事実があります。これには少しエピソードがあり、目黒のさんま祭りを開催していた当初は、来ていただいたお客様に美味しいさんまを振る舞いたいという思いから、9月上旬に最も脂ののる時期に収穫される岩手県宮古市産のさんまを市場から仕入れていました。そして、その取り組みが新聞に掲載されると、宮古市から直々に連絡があり、取り組みについて共感、喜びの声をいただいたので翌年から、無料で提供してくれるようになったのです。
【目黒さんま祭り2015】
開港400年の岩手県宮古港沖で水揚げされた「さんま」!!!東京目黒に直送された秋刀魚は炭火でじっくりと焼かれて・・・徳島県神山特産のすだちを振りかけていただます! pic.twitter.com/zxa22t29WJ— ちゃちゃきぃ (@okazu_to_gohan) September 6, 2015
宮古のさんまは三陸沖の海洋深層水をブレンドした氷で鮮度保持に使用。こうすることで海洋深層水の有効成分が魚体に染込み、身が締まり、腐敗しにくくなるのです。鮮度いのちの魚にとって、鮮度保持に力を入れる宮古ならではのさんまの味を目黒で食べることができます。
宮城宮古から3000匹提供!目黒さんままつり pic.twitter.com/fQnZCezI1e
— さきも (@YuSakimoto) September 6, 2015
さらに美味しくさんまをいただくための副菜も充実しています!
すだちの生産地では日本一を誇る徳島県の神山町から芳醇なすだちを、栃木県那須塩原市の高林からは、辛味大根から作る特製の大根おろしを、さんまを炭火焼きする際には欠かせない備長炭を和歌山県みなべ町から、すべて無料で提供してくれるようになり、さんま祭りに華を添えたのです!
ただのお祭りから、地域を越えての交流が生まれお祭りの会場では各地域の魅力を知ってもらおうと、物販ブースや催し物が行われ、訪れた人々を大いに盛り上げています。
今年の詳細
来たる今年の日程は9月4日(日)に開催されます。行列必至のお祭りなので、朝一に行くことをおすすめします。秋の味覚であるさんまを食べにぜひ足を運んでみてくださいね!
【日時】9月4日(日)10時〜14時
【開催場所】目黒駅東口の目黒駅前商店街
【公式HP】http://www.asahi-net.or.jp/~xq7k-fsm/sanma.htm
番外編
実は目黒のさんま祭りは2回開催されるのです。目黒区が主催する目黒区民まつり(通称:目黒SUNまつり)の中で振る舞われるのが、気仙沼からの産直さんまです。毎年、品川区と目黒区が主催するさんま祭り、どちらに参加しようか迷う方が出るほど。しかし、どちらも目黒のさんま祭りとして認識されているので、日程合う方に参加するとよいでしょう。今年は9月18日に開催されるので、こちらもチェックしてみましょう。
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